ウェイトトレーニングをやっていると、いろんな種目を扱うので、どれだけの重量で何回、何セットしたかを記録しなければ、記憶は曖昧でよくわからなくなってきます。ジムでよく見かける光景としては、物理ノートとペンで記録する、でしょう。筋肉ムキムキの人ほど、そのようなスタイルで記録しているので、多少滑稽に見えます。ムキムキな体からはノートは薄く、ペンがか細く見えるから?作業が地味だから?まあ、鍛え上げられた肉体は、地道な努力の賜物ではあるので、間違いはないのですが。トレニーの皆さんはどうやって記録していますか?
私は、外出時に持ち物はできるだけ少なくしたいので、物理ノートとペンを持ち歩くなんて考えられないので使いません。ワークアウト用のアプリというのもありますが、自分のトレーニング方法とは異なっていたり、UIが微妙だったりして、使うのは微妙です。んで、記録に何を使っているのかというと、Database を自分で簡単に設計でき、テンプレートが使えるNotionを使っています。
Workout用のDatabaseを作る
前職のテックブログで、NotionはノートサービスというよりDatabase as a Serviceだという記事を書いたことあります。Notionは、自分にとって必要な情報をDatabaseとして蓄積していくのにほんと都合が良いです。洗練されたGUIから操作出来ますし、モバイルやタブレットデバイスからも操作出来ます。私の場合、あらかじめ種目ごとテンプレートを用意しておき、トレーニングをする時に選ぶだけにしています。また、Databaseのプロパティは、日付を@todayにし、重量やレップ数、セット数を入力出来るようにしています。
スクリーンキャプチャはPCですが、実際はジムでiOSのNotionを使って操作しています。Notion のテンプレートからページ作成し、重量を変えたりレップ数を増減させるだけで終わるので、短時間の操作で記録が完了します。スマートでしょ?
トレーニングボリュームを振り返る
筋肥大にとって重要なのは高重量を扱うことなので、私は、トレーニングのパフォーマンスは重量で考えていました。しかし、最近は重量が伸びず、成長しづらくなっていたので、重量にレップ数とセット数をかけたトレーニングボリュームとしてどうか、という観点で見ていく必要がありました。
flowchart LR
%%{init:{'theme':'default','flowchart':{'padding':100}}}%%
w((Weight)):::sty-.-| x |-r((R e p s)):::sty-.-| x |-s((S e t s)):::sty-.-| = |-v(((Volume))):::sty
classDef sty fill:#fff,stroke:#333,stroke-width:3px
最近の研究によると、トレーニング頻度ではなく一定期間におけるトレーニングボリュームが筋肥大に影響するということがわかっています。以下の論文では、トレーニングボリュームが定量的指標に有効であると主張しています。
ということで、Notionに蓄積したトレーニングの記録からNotionのAPIを使って、月毎のトレーニングボリュームの推移を出すようにしてみたのが以下のグラフです。細かい話ですが、Chart.jsを使っていてデフォルトの線の色は原色でサイト上浮いて見えるので、RGBの範囲で線の色がランダムになるようにカスタムしています。
今年の3月が落ち込んでいるのは怪我の影響です。トレーニングボリューム観点で比較することで、高重量を扱っていてもレップ数やセット数が減りトレーニングボリュームが下がっている種目があることがわかります。これにより、セット数をいくつかの種目で増やしました。現状、線がガタガタなのでトレンドを知るには移動平均線をとったほうが良いかもしれません。詳細を見たければ、このサイトで公開しているのでご覧ください。
まとめ
自分で自由にGUIからDatabaseを設定できるNotionを使うことで、スマホからウェイトトレーニングの記録をスマートに行っています。最近は、トレーニングボリュームを Notionの Formula から算出し、月毎のボリューム数推移を APIから可視化するようにしています。
ちなみに、このサイトはNotionのデータから作られており、ビルドには Rotionというソフトウェアを使っています。Workoutも同様にRotionを使って可視化しています。Rotionは、最近 v1.0.0 になったのであらためて使い方の記事を書くかなあ。